認知症の疑いがある患者さんに僕がカレンダーを手作りした話
こんばんわ
如月雪歌です!!
今日は僕の作業療法士と言う仕事についての話を少ししたいと思います
そもそもなのですが皆さんは作業療法士と言う仕事を知っていますか?
一言で言うと病院や施設でリハビリをする人ですね、リハビリ職には他に理学療法士・言語聴覚士と言った職業があります
まぁこいつ仕事でリハビリしてるんやなくらいの認識を持って頂ければ十分です
次はタイトルにも書いている認知症
これは聞いたことある人も非常に多いんじゃないかと思います、昔で言うところの痴呆症、またはボケる等と言えば聞いた事がない人もイメージしやすいのでは無いでしょうか
認知症の患者さんの初期症状の一つに見当識障害と言うものがあります
見当識障害とは今自分が置かれている状況が分らなくなる事で具体的には
①日にち、季節、時間(朝昼晩)
②場所 → 今いる場所がどこなのか分らない 自分の家の場所が分らない
③人物 → 今自分が話しているのが誰なのか分らなくなる
※夫と話しているのに息子の名前で呼ぶなど
この見当識は番号を付けている順番で障害されていくと言われています
まず最初に今日が何時なのか分らなくなり、自分がどこにいるのか分らなくなり、最後に誰と話しているか分らなくなると言った感じでしょうか
例えばこの場所が分らなくなるで言えば、自宅でトイレの場所が分らなくなりトイレに間に合わない、買い物に行ったはいいが家に帰ってこれない等の弊害がありますし、入院中の方であれば自分の部屋の場所が分らなくなり部屋に戻れない等といったことが起きます
今回はこの見当識障害が出ている患者さんへ自分が実際にどんな事をしているのかのお話です
その前に一つ昔話を
僕は学生の時に臨床実習で精神科病院に2回行きました、それぞれA病院、B病院とします
どちらの病院にも認知機能が低下している患者さんがいました
A病院で僕はその方に朝会うたびに毎回今日が何月何日かを聞くようにしていました
その時に指導者の方に言われたことが、毎日毎日そんなのを聞かれていたら患者さんにとって凄いストレスになるから絶対にやるなでした
B病院で、A病院での話をしたら患者さんにもよるが聞くことで刺激になるので患者さんを選ぶ必要はあるがやった方が良いでした
何が言いたいかと言うと人によって考え方が違う、患者さん一人一人の特徴を捉えてリハビリを行っていく必要があると言う事でしょうか
そんなこんなで今回僕はこの患者さんを毎日確認しても良い人と判断しました
それは一人で決めた訳でも無く看護師さんや先輩のセラピストに相談した結果なんですけどね
実際に出来たのがコレ
こんな感じで数字をめくって使います
自分が不器用なのと、材料の準備不足でこの様な物になりましたがもう少し可愛く作ってみても良かったかもしれません
後は患者さんと一緒に作る等も実施したい処ではあるんですが、急性期病院だと少し難しいかなと言った印象
今回は勤務時間中に作る余裕が無く自宅での作成
今回のカレンダーの目的としてはただ口頭で聞くのでは無く、視覚的情報から日付が分るようにする
※これはただ聞くだけでは分らず答えられないときにストレスになるのでは無いかと考えた為
カレンダーを朝一に患者さんを訪問した際に一緒にめくる事で毎日の習慣とし、日付に意識を向ける
と言った感じでしょうか
カレンダーがこの人へのリハビリの全てと言ったことは当然なく、割合で言えば実施内容の数%程度だと思います
なんでこんな記事を書いたかと言うと、仕事忙しい仕事忙しいと言ってる割に遊びの話しかしてねーなって思ったから!!!
後は友達に患者の手足動かしてるだけでお金貰えて、残業も無いんでしょ人生イージーモードじゃんって言われた事があるから!!
全然イージーモードじゃないんです!!!!
家に帰ってもあの患者さんは明日何しようとか、どうすればいいのかとか文献とか参考書漁ってますよ!
そもそも見たことない疾患の人が多くて日ごろから勉強しておかないといざ患者さんが入院してきたときに対応出来ませんしね
今年度は2/26(日)に第52回理学療法士・作業療法士国家試験があります
僕も国家試験の時はそれなりに勉強しました、途中からマイラーブログ書いてましたけど・・・
一年目の僕が言える事では無いですが、学生の皆様には国家試験に合格して資格を取る事がゴールなのでは無く就職してからスタートなので頑張って欲しいですね
ちなみに第51回作業療法士国家試験の合格率は87.6%ですからね
国家試験を受けた人の約9割は受かるので、毎日地道に頑張っている人は大丈夫ですノω